安藤 みちよ

自信を持って、古福庵は良いお店だって言える。

商品をお店に送り出す役。

磨きの達人、安藤。主に箪笥の色入れやワックス仕上げ、磨きといった仕上げ を担っています。磨きは、するとしないでは見た目に雲泥の差がつく工程です 。例えば濁った表面もワックスで仕上げると艶が出ます(安藤のお気に入りも 、このワックス仕上げで木がツヤっとなるところです)。また一点一点微妙に 違う木の色合いに合わせ、黒・茶・黄など巧みに混ぜ色を入れることで、店頭 に並ぶに相応しい風格を纏います。

工房はなかなかに過酷な環境。しかしそれを全く感じさせない。「仕事?全部 楽しいのよ!ウッフッフ」と際限なく明るい笑顔で語る。「休み?あんまり休 まないな。仕事してる」と驚愕の一言も。 右:安藤の愛用道具セット。最も 難しいのは色調整だという。

お客様とお会いする。やってきてよかった、と思える。

 

今では古福庵の塗装班にすっかり定着した、ワックス仕上げでの靴ブラシの使 用は、実は安藤の持ち込んだ手法。仕事の改善にも一役買ってきました。「古 福庵は良いお店。圧倒的に商品の数が多いので、お客様はきっと納得のできる ものに出会える。私たちは店頭に立って、買ってくださるお客様のお顔も見る ことができる。そういうとき、やってきてよかったなって思える。自信を持っ て、良いお店と言えるお店です」と胸を張ります。

代表からの一言

箪笥を磨かせれば右に出る人がいないほどの腕前です。磨く技も常識にとらわれず素晴らしい方法を編み出してくれて感謝しています。時代の漆の素晴らしさを引き出す名人です。
黙々と作業に向かう姿勢はいつも感心しています。