小林 晃

ずっと職人をやってこれた。支えてくれる人に、感謝したい。

職人道をゆく。

子供の頃から両親と共に地元の作家の家具や作品を愛用し、展示会にもよく通 い、今は夫婦で木工好き。自然と職人の人生を歩んできた小林。2017年に古福 庵に入社して以来、箪笥の修復、建具の加工など木工関連に幅広く携わります 。小林の作業ステーションには様々な道具がびっしり。一つ一つがシステマチ ックに並べられています。棚に積み上げられたケースにも、溢れんばかりの、 道具、道具、道具…「いつかどこかで使うんじゃないかと思って」。

目の前にすると驚くばかりの道具の数。道具に惹かれ、集めてしまうのだとい う。右下:かつての職人が作ったものを真似てみたところ、「全然うまくいか なかった」パーツ。忘れないようにと、道具に混じって壁に並べられている。

人の作る良いものは、人の道の上にある。

 

ひととおり話を聞いたあと、小林は最後にひとこと言わせてください、と言い ました。「岩手からついてきてくれた、奥さんと子供たちに感謝を言いたいで す」。いまこの時代、職人であり続けるのも、職人である人を支えることも、 決して易しい道ではないはずです。かつて人の愛情や情熱によって生まれ作ら れた時代家具は、現代もこうして、人の変わらない感情によって受け継がれて いく。人の暮らしかたは変われど、人の想いはいつまでも、人の生きる世の根 底にあり続けるのだなと気付かされた一言でした。

代表からの一言

約20年に及び建具屋さんとして活躍し、現在は古福庵工房職人として腕を存分に振るっている 晃さんです。朴訥とした人柄が他のスタッフに安心感を与えてくれております。
確かな技術と優しい人柄を反映した仕事ぶりですので、店頭で見かけた際にはお気軽に何なりとご相談下さい。